鍼灸の効果はすごい!治療が効く仕組みや、実感できるまでの期間を詳しく説明します。
鍼灸に期待できる効果、効果を実感するまでの期間など、鍼灸の効果についての説明をしていきます。
鍼灸治療の効果と仕組、実感に至る期間について、解説します。
鍼灸治療の効果を期待できる症状についても紹介していますので受診の参考にしてください。
鍼灸とは何をするのか
東洋医学の一種で伝統的治療法です。
経穴に鍼や灸を据えて、物理的刺激を与えて自然治癒力の賦活を目的とします。
「人間が本来持っている治す力(治癒力)」を高める治療法であり、副作用の心配がありません。
我が国で鍼灸を生業とする場合、「はり師・きゅう師」の国家資格が必要です。
そのうえで「はり師」「きゅう師」それぞれの国家試験を受けて合格した方が鍼灸の施術を行えるのです。
鍼灸は東洋医学の代表的治療法
人間の身体には14種類の気・血・水の流れ(正経十四経絡)があると考えられています。
氣・血・水(津液)の意味は以下の通りです。
・氣:精神的・神経的・機能的変調
・血:血液・血液循環と心や肝などの変調
・水:体液および水分代謝の異常
鍼灸の発展と歴史
鍼灸の歴史は、2000年以上前の古代中国まで遡ります。6世紀頃、朝鮮半島から日本へ伝わり、日本に普及し発展していきました。(諸説あります)
戦後GHQが鍼灸を禁止しようとしましたが、民間療法として存続し、以下のようにWHO(世界保健機構)にも近年認められる治療法となったのです。
1979年:WHOが鍼灸治療の適応疾患を発表
1989年:鍼灸用語がWHOジュネーブ会議で正式に承認
2008年:WHOによる公式な経穴位置が定められた
現在では、さまざまな研究論文が発表され、エビデンスのある治療法として認められています。
一定の効果が期待できる症状一覧
WHOが適応疾患とした症状は以下の通りです。
分類 |
適応疾患名・症状 |
上気道疾患 |
慢性副鼻腔炎 |
呼吸器系疾患・症状 |
扁桃摘出後疼痛、急性扁桃炎、咽頭炎、喉頭炎、気管支喘息 |
眼の疾患 |
近視 |
口腔の疾患・症状 |
抜歯疼痛 |
内科疾患・症状 |
下痢、過敏性腸症候群、便秘、腎石疼痛、胆石、胆石疝痛、胆道回虫症、胆道ジオキネジー、狭心症を伴う虚血性心疾患、高血圧、低血圧、不整脈、白血球減少症 |
神経学的および筋・骨格系疾患・症状 |
上顆炎(テニス肘)、頚部筋筋膜炎、頚椎炎、上腕肩甲関節周囲炎(肩関節周囲炎)、慢性関節リウマチ、変形性膝関節症、捻挫と打撲、頭痛、片頭痛、緊張性頭痛、坐骨神経痛、腰痛、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、遺尿症、尿失禁、尿閉、メニエール症候群、神経循環性無力症 |
その他の疾患・症状 |
月経困難症、分娩の誘発、月経異常、女性不妊、男性不妊、インポテンス、肥満、片麻痺、うつ病、アルコール中毒、薬物中毒、術後疼痛 |
鍼灸治療は細菌感染から生活習慣病や膠原病に至るまで幅広い病気に効果があります。
鍼灸治療で効果が出る仕組み
ここからは鍼灸治療が効く仕組みについて解説します。
鍼灸治療は以下のことが起こるため、効果が表れるのです。
①筋肉の硬結の弛緩
②血液循環の促進
③自律神経調整
④免疫機能活性
⑤発痛物質除去
詳細を解説します。
筋肉の硬結の弛緩
鍼灸治療を受けると、固くなった筋肉が緩みます。筋肉が固くなっているときは、交感神経が優位になり、筋肉の緊張(筋張力)が高まっている状態です。鍼刺激には交感神経の働きを抑える効果があるため、筋肉の緊張が緩むという仕組みです。
固くなった筋肉が緩むと、以下のようなメリットがあります。
・筋肉の血流改善
・肩こりや、頭痛などの身体の痛み改善
・リラックス効果
副交感神経優位は、リラックス効果も期待できます。
血液循環の促進
血液循環が悪くなる要因の一つに、筋肉が固くなり筋ポンプ作用がうまく機能していないことが挙げられます。筋ポンプ作用とは、筋肉が伸びたり縮んだりして血液を循環させる作用のことです。特にふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれるくらい、心臓から離れた下半身から血液を心臓に戻す重要な役割を担っています。
しかし、筋肉が固くなり血流が悪くなると、この筋ポンプ作用がうまく働かなくなってしまい、むくみや冷えの原因となります。さらに、腎臓から老廃物を排泄する機能まで低下してしまい、さまざまな身体の不調を引き起こしやすくなってしまうのです。
血液循環が改善されると、以下のようなメリットがあります。
・冷え性の改善
・肌トラブルの改善
・便秘やむくみの改善
酸素や栄養を豊富に含んだ新鮮な血液が身体のすみずみまで行き渡ると、肌トラブルも改善しやすくなります。
自律神経調整
鍼灸治療には、身体の機能を調整する自律神経の働きを整える効果があります。そのため、鍼を刺したり、お灸を据えたりした場所に部分的な効果を発揮するだけでなく、全身の症状を改善できます。
また、灸治療は熱の刺激を身体に与え、代謝を高める効果や副交感神経を優位にする作用があり、心身をリラックスさせます。
免疫機能活性化
血液中にある白血球は、ウイルスや菌など外から侵入してきた物質と戦い、身体を守る働きを担っています。
鍼灸治療は、免疫系の細胞にも働きかけ活性化するため、免疫機能の向上に役立つといわれているのです。
発痛物質除去
鍼灸治療には、痛みを強くする物質の働きを抑え、痛みを緩和する効果もあります。
触った感覚を伝える神経は、痛みを感じる神経よりも速く脳に情報を伝達します。そのため、痛みを感じている部位に別の刺激を与えることで、痛みを緩和できるのです。この脳の仕組みを「痛みのゲートコントロール理論」と呼びます。
鍼灸治療では、痛みのゲートコントロール理論の仕組みによって、痛みを緩和できると考えられています。
鍼灸の効果を実感できるまで、持続期間はどのくらい?
鍼灸治療の施術直後から効果を感じたという即効性がある方から、数時間から数日かけて効果を実感した方まで、効果が出るタイミングはさまざまです。
鍼灸治療の効果は一般的に1〜2週間程度は持続するといわれています。体質改善を期待する場合は、3〜6ヶ月程度かかるため、じっくりと気長に通い続ける必要があります。
鍼灸治療の効果に興味がある方は群馬県伊勢崎市の「くにさだ鍼灸整骨院」まで!
今回は、鍼灸治療の効果と持続期間について解説しました。鍼灸は、さまざまな病気や症状への効果が認められている治療法です。鍼灸治療による効果が期待できる症状でお悩みの方は、ぜひ施術を受けてみてください。
「くにさだ鍼灸整骨院」では丁寧に症状をお伺いし、症状がある場所だけでなく、脈診などの方法を用いて全身に働きかけるアプローチをご提案して施術を行います。
群馬県で腰痛などにお悩みの方、鍼灸治療に興味がある方は群馬県伊勢崎市のくにさだ鍼灸整骨院までお問い合わせください。