血圧の考え方

血圧の考え方

今回は、はり灸で血圧を正常に近づけることができるのか?という話題をお届けします。

加齢とともに深刻化する(?)高血圧、私の周りでも上が160くらいの方はたくさんいます。

そもそも何故、血圧は上がるのか?

理由は明白です、体の隅々まで血液を滞りなく運搬しようと脳が心臓に命令するためにおこるのです。

血圧の数値は心臓の拍出する血液の量と勢い、血管の弾力と内腔の状態に比例します。

高血圧とは言葉を聞いただけで、負の側面ばかり見えるように感じますが、実はそうではありません。

体は血液の行き届かなくなった個所から壊死、正常細胞の破壊、がん細胞の増殖が始まります。

血圧の変調はホメオスタシス(体の生理機能の恒常性)が正常に働いた結果おこった生体反応なのです。

降圧剤のお薬を飲むことにより確かに血圧は一時的に下降します。

しかしこの反応はホメオスタシスを抑え付けているだけにすぎず、数値の上では確かに血圧はがくんとさがりますが、その数値を保つためには生涯その薬を飲み続けることになるでしょう。

私もお薬のお世話になることはあるので、すべてを否定する気はありませんが、できれは極力お薬のお世話にはならずに過ごしたいというが本音です。

血圧の上昇はその人の体に必要性があるために起こってる至極まっとうな反応です(しつこくてスイマセン)

手先足先の血流が悪く栄養されていないために、心臓のポンプはいっしょうけんめい働いています、このときのお体のリスクとして

血管の破裂

血管の内壁が生活習慣や嗜好などで狭くなっているために高血圧は起こります、その血管にポンプの圧をぐいぐい高くして血液を流し込もうとすると血管がつまってパーンと破裂しかねません。

これが動脈瘤破裂です、硬く狭いホースに水をぐいぐい送ったら当然破裂しますよね。

確かに降圧剤のメリットはこういった動脈の破裂を防ぐ意味では有だと思います。

しかし、体の血流を抑え続けたらいずれどうなるか

筋肉、内臓の機能は、エネルギーとなる 血液 の供給が減少して細胞壊死、筋骨格系の破壊、癌になることは疑いないのです。

癌は、動脈血(酸素を豊富に含んだ血液)の供給が乏しい部位から発生していきます。

その証拠に心臓癌という種類のがんは聞き覚えがある方はあまりいらっしゃらないかと思います。

鍼灸の血圧調整はどのように効くのが?

私の場合の治療方法は、主に血圧でお困りの方の脈の拍動を触知して、脈の形状に応じた手先足先、お腹などのツボに浅く鍼を打ち脈の状態を整えていきます。

場合によってはお灸をもちいる場合もあります。

そうすることにより高血圧の一因である末梢への血行不良を解消、さらに自律神経を副交感優位にすることで血管の質を変化させ、隅々まで血液をいきわたらせ内臓器へも滞りなく血液を促し、正常血圧であっても本来の心臓、血管の役割を果たせるようにしていきます。

ここまででご理解いただけるように、降圧剤のようにからだのもっている恒常性を抑え付けて、臓器への負担を増やして癌、脳梗塞、認知症等のリスクを爆上げする事実から目をそらし、数値だけを見て一時の安心を得るという、負のスパイラルから脱出したい方は一度今の対処方法を見直してみてくださいね。

人間には年齢に、体質に応じたそれなりの適正血圧というものがあると思います。

一昔前は高血圧の定義は160から上でした。

おれが年を追うごとに150、140となり今は130です。

結果、高血圧人口は反比例するように増えています。

結果どうなるかというと、高血圧対策のお薬の処方量が高血圧定義160の時代に比べて6倍に増えています。

薬の処方が増えると誰が嬉しいのでしょうか。

皆まで言うなですね。

こういった年齢と状態に関係なく症状を数値だけでひとくくりにまとめ上げるのはメタボリックシンドロームを彷彿とさせますね。

著者プロフィール 飯島 隆行(いいじま たかゆき)

群馬県伊勢崎市『くにさだ鍼灸整骨院』院長

医師に見放され、長い後遺症の経験から、「命の尊さ」と「信じる力」を大切にする鍼灸師。
経絡治療を得意とし、東洋医学の養生法でアドバイスする。

東京自由が丘 脈診臨床研修会所属 認定治療院

飯島 隆行

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