肩こりが治らない理由

肩こりが治らない理由

こんなお悩みございませんか?

  • 慢性的な肩こり
  • 肩こりが酷くなると頭痛や吐き気が起こる
  • 疲労がなかなか抜けない
  • 寝つきが良くない、途中で目が覚める
  • 肩の痛みに加えて運動制限がある

肩こりにもたくさんの原因があります。

その一つとして血行不良があげられます。血液は栄養を運ぶ機能がありますが、血行不良により筋肉の細胞に栄養が充分にいきわたらず筋肉が固くなってしまいます。

筋肉疲労による肩こり

肩こりの原因として、最も多いものであり頸部や肩甲骨まわりに常に頭や肩から腕を支えるための重い負担が加わっていくことにより生じます。なで肩、猫背などの姿勢不良が存在する場合も、普段から筋疲労がおこっている状態にあるということで、肩コリの原因となります。

頸部、肩、胸周りの疾患による肩こり

肩コリをおこす頸部から肩、胸周りの疾患には、頚椎症、頚髄症、後縦靭帯硬化症、頚椎椎間板ヘルニア、五十肩、腱板断裂や胸郭出口症候群といった症状があげられます。

他、肺疾患、心疾患、胆道疾患耳鼻咽喉疾患眼科疾患などの関連痛による肩こりも考えられます。

現代社会において特にたくさんの人が抱えていそうなストレスなどの精神的緊張、精神的葛藤によるものも考えられます。

肩こりの誘発因子として、なで肩や猫背といった姿勢の悪さなどの先天性に近い状態から

不適切な姿勢による体勢の持続や、運動不足による筋力低下や精神的な緊張、天気や気温の乱高下などの外気の影響、自律神経失調症、働きすぎ、屋内での暖房、冷房に頼りすぎている、年齢を重ねることによる上記の因子、そこからくるホルモンバランスの乱れなどが考えられます。

原因となる疾患のない、あるいは見つからない、心当たりがない場合の肩こりを本態性の肩こりと言います。

こういった場合は筋緊張の亢進と血行循環不良、肩こりの悪循環が生じているといわれています。

本態性の肩こりの主体である頸部背部の筋緊張亢進が進むと、局所筋肉内の循環障害が発生して、乳酸やカリウムなどの筋代謝産物(疲労物質)が筋肉内に蓄積して、それらが筋肉への感覚刺激となり、そこからさらに筋緊張の亢進を招いてしまうという悪循環が発生します。

これらの本態性肩こりの悪循環をどのようにして断ち切るのかが、肩こり改善のアプローチにおいてとても大事になってきます。

肩コリの原因となる主な疾患の症状とその特徴

1 頚椎の変形性疾患、椎間板変性疾患によるもの

頚椎症による肩こり

頚椎症は、椎骨と椎骨の間のクッションの役割を果たしている椎間板の変性(摩耗などで薄くなる)や、椎間関節の変性によって痛みが誘発されるものです。

変形した椎間板は、負担をクッションとして吸収できなくなり、その負担や刺激が神経反射により首から肩甲骨まわりの筋肉の過緊張を誘発して筋肉を収縮させることが筋疲労となり肩こりを引き起こすものと考えられています。

首から肩、背中にかけての痛みや、肩から指先にかけての放散痛や痺れ、こりなどといった自覚できる症状があって、その痛みは首の運動によって悪化して、安静時、寝ているときに軽快されるといった特徴があります。

頚椎症や首の椎間板ヘルニア、頚髄症では首や肩、腕肘の疼痛と指の痺れがみられ、首を動かしたとき、特に後屈時の腕周りにかけての放散痛、頚椎運動障害など自覚症状や知覚障害、筋力低下や腱反射の減弱といったことがみられます。

後縦靭帯硬化症では、頚椎可動域の減少がみられ、肩こりや頸部通がみられますが、圧迫による脊髄の麻痺の障害がみられます。

肩関節疾患が原因の肩こり

五十肩や腱板断裂といった肩関節の疾患も肩こりの原因、誘発因子となります。

胸郭出口が原因となる肩こり

前斜角筋や中斜角筋、肋鎖間隙で腕神経叢や鎖骨下動、静脈が圧迫を受けることにより肩から腕にかけての脱力感、痺れ、冷感、痛み知覚障害などの症状が現れます。腕を上げ続けたり重いものを持ち続けたりすることでこれらの症状は悪化するケースがほとんどですが、これまではほとんどが胸郭出口の神経や血管の圧迫によっておこる病態とされていきましたが、ここ最近になって神経や血管の牽引という病態を考える必要性が提示されています。

これらは、午前中よりも午後に症状が強く出現し、重い荷物を持ち上げるといった動作で痛みが悪化するといったケースが特徴としてあげられます。

内科的な疾患が起因する肩こりとしては、軽度の狭心症、心筋梗塞の前駆症状としてあらわれる他、消化器疾患や高血圧のほとんどが肩こりの原因となります。

肺がんの初期症状としても肩こりがみられる場合もあるため注意を要する必要があります。

甲状腺などの頸部臓器疾患や眼精疲労を生じる眼科疾患、咽頭喉頭等の耳鼻科疾患、口腔歯科疾患、更年期障害などのホルモンバランスの崩れを呈する婦人科疾患、うつ病、神経症などの精神疾患も肩こりの原因となり得ます。

当院での改善法

当院オリジナルの鍼灸治療をお勧めしております。

使用する鍼(ハリ)はすべて使い捨てで、髪の毛の細さくらいのものを使用しますので痛みもほとんどありません。

本態性の肩こりは鍼灸治療の対象となります、症候性の肩こり、および心因性の肩こりについても鍼灸治療の適応となることが多いと考えられます。

本態性の肩こりでは、こりの存在する筋肉を明らかにして、その筋肉を対象にして治療を行います。

その場合、こりの存在する罹患筋上に位置するツボを選択することもできるし、罹患筋上の散鍼でも効果を期待できます。

罹患筋として主に挙げられるものは、僧帽筋、頭板状筋、頸板状筋、斜角筋、肩甲挙筋、大菱形筋、小菱形筋、棘上筋、棘下筋が挙げられます。

治療の目的、ポイントは、肩こりによって生じている悪循環を改善することです。

著者プロフィール 飯島 隆行(いいじま たかゆき)

群馬県伊勢崎市『くにさだ鍼灸整骨院』院長

医師に見放され、長い後遺症の経験から、「命の尊さ」と「信じる力」を大切にする鍼灸師。
経絡治療を得意とし、東洋医学の養生法でアドバイスする。

東京自由が丘 脈診臨床研修会所属 認定治療院

飯島 隆行