【解説】「腰が痛い…」「座りっぱなしで腰が痛い…」「お尻や足までジンジンとしびれてくる…」、腰痛の原因は主に二つです。

【解説】「腰が痛い…」「座りっぱなしで腰が痛い…」「お尻や足までジンジンとしびれてくる…」、腰痛の原因は主に二つです。


「腰が痛い…」
「痛みで前かがみになれなくて着替えができない…」
「電車通勤で立ちっぱなしが続いて腰まで痛くなる…」
「車からの乗り降りが頻繁にあり動くたびに腰が痛い…」
「デスクワークが続き、座りっぱなしでいつも腰が痛い…」
「朝起きた時に腰が固まっていて、動き出すまで時間がかかる…」
「腰の奥がずっとズキズキ痛んで、何をしていても気になる…」
「腰だけじゃなくて、お尻や足までジンジンとしびれてくる…」
「立っているだけでもだんだん腰が重たくなって、痛くなる…」

「重いものを持つのが怖くて、日常生活でも不安を感じてしまう…」
「ギックリ腰を年に何回がやるが日常でも腰に鈍痛が続いている…」
「長い時間座っていると腰が重たく感じて、立ち上がるのがしんどい…」
「急に腰にピキッとした痛みが走って、そこから動くのが怖くなった…」
「長時間座っていられないので、電車、バス、飛行機で旅行ができない…」

「レントゲンをとったら腰の骨のクッションが狭くなっていると言われそこが痛い…」


腰痛の原因は主に二つです。筋肉の衰えによる変形性の症状を抱えている。もしくは、ご自身の身体のメンテナンスをしてこなかった仕事に熱心に取り組む方たちです。

1. 腰痛の日常への影響

 腰痛は一度発症すると、日常生活の多くの場面で支障をきたすことがあります。腰痛に悩む人々の共通の悩みとして挙げられるのは、動きの制限とその心理的な負担です。

例えば、朝起きて最初に感じる腰の重みや痛みは、一日の始まりに「またか…」という不安をもたらし、心にも影響を与えがちです。

仕事や家事に支障が出ることも少なくありません。立ちっぱなしや座りっぱなしの姿勢を強いられると痛みが増し、仕事の生産性が低下したり、家族と過ごす時間にも支障が出たりします。特に、長時間座ってのデスクワークや重い荷物を持つ作業は、腰痛持ちには大きなストレス源です。

さらに、腰痛は身体面だけでなく、心の健康にも影響を与えます。痛みが慢性化すると、不安感やイライラが生じ、やりたいことを制限されている感覚からストレスを感じやすくなります。

このため、腰痛は単なる「身体の痛み」ではなく、心の健康にも密接に関わっていると言えるでしょう。腰痛は放置すると生活の質(QOL: Quality of Life)に直接影響を及ぼし、将来的に更に大きな痛みや障害に繋がる可能性があります。

したがって、早めの対処と日常生活の見直しが大切であり、腰痛改善に向けた取り組みは、快適で充実した毎日を取り戻すための第一歩となります。

2.腰痛の主な原因とは?

(1) 筋肉の衰えによる変形性の症状

① 加齢による筋力低下や姿勢の悪化がどのように腰痛に繋がるか?
筋肉の衰えは、変形性関節症の大きな原因のひとつです。特に高齢者や女性は筋力不足に陥りやすいので、筋力維持のための適度な運動が推奨されます。また、筋肉の衰えは転倒のリスクを高めるためにも注意が必要です。転倒は骨折や外傷性脳出血につながり、「寝たきり」のリスクを高めるためです。

② 60代以降に多い変形性腰痛の特徴について
変形性腰痛は、加齢に伴う腰椎や周辺の変形が原因で起こる腰痛です。特に60代以降に多く見られ、以下のような特徴が一般的です。

  • 鈍い痛みや重さを感じる。腰全体に広がる鈍痛や重さが特徴的で、特に朝起きた時や長時間同じ姿勢でいる時に強く感じます。動き始めると痛みが和らぐこともありますが、慢性的に痛みが続くことが多いです。
  • 腰の動きが制限される。腰椎の変形によって関節や筋肉が硬直し、腰を曲げたり伸ばしたりする動作が難しくなることがあります。これにより、前かがみや反らす動きが制限され、生活のさまざまな場面で不便さを感じやすくなります。
  • 姿勢の悪化が進む。筋肉の衰えや骨の変形により、自然と前かがみになったり、体のバランスを崩しやすくなります。姿勢が悪くなることで、腰以外の部位にも負担がかかりやすく、さらなる痛みや不調を引き起こす可能性があります。
  • 慢性的な痛みと疲労感。変形性腰痛は一時的なものではなく、慢性化しやすいという特徴があります。日常的な痛みがストレスとなり、精神的な疲労感やイライラ感を引き起こすことが少なくありません。
  • 天候や気圧の変化による痛みの増悪。変形性腰痛の人は、雨の日や気圧が低下する時に痛みが強くなることが多いです。気圧の変化によって関節や筋肉にかかる圧力が増すことで、痛みが増悪するケースが報告されています。


このような特徴を持つ変形性腰痛は、年齢に伴う自然な変化ではあるものの、適切な対策を取ることで痛みや不快感を軽減させることが可能です。


③     変形性膝関節症
膝関節の軟骨がすり減って骨が変形する病気で、膝の痛みや水がたまるのが主な症状です。膝を曲げると痛いのが特徴で、初期には立ち上がりや歩き始めなどの動作の開始時に痛み、休めば痛みがとれます。症状が進むと、正座や階段の昇降が困難になり、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ちます。


④     変形性足関節症
足首の関節の軟骨がすり減って関節に痛みを生じる病気で、足首の腫れと痛みを主な症状としています。進行すると歩行が不自由になるなど日常生活に支障を来すようになります。

(2) 身体のメンテナンス不足

①     運動不足やデスクワークによる姿勢の影響
運動不足で腰回りの筋肉が支えを失うことで、腰椎に直接負荷がかかりやすくなります。筋肉が硬くなると、血流が悪化し、腰部に疲労物質が蓄積されやすくなるため、痛みやだるさを引き起こします。


②     デスクワークによる姿勢の悪化
長時間座りっぱなしや、猫背の姿勢が続くと、腰への負担が増加します。特に前かがみの姿勢では、背中や腰の筋肉が緊張状態になり、腰痛が慢性化しやすくなります。また、座っている姿勢から立ち上がるときの腰の痛みも、デスクワークが原因で起こりやすい症状です。

③     40代以降に増えるメンテナンス不足による腰痛について
40代以降になると、仕事や家庭の忙しさから運動やケアが後回しになる傾向があります。このメンテナンス不足が長引くことで、姿勢の悪化や筋力の低下が進行し、腰痛が慢性化しやすくなります。また、40代以降は基礎代謝が低下し、筋肉量が減りやすい年代です。筋力が低下すると、体重を支える負荷が腰に集中し、ちょっとした動作でも腰に負担がかかりやすくなります。
自己ケアの不足が重なると、腰痛の予防や軽減が難しくなり、気づかないうちに悪化していくケースも多いため、定期的な運動と姿勢の意識が重要です。メンテナンス不足による腰痛は、姿勢改善や適切な運動習慣の取り入れで予防・改善が可能です。

3.腰痛の初期の対策と予防法


腰痛は初期の対策が重要で、日常的に予防策を間に行うことで最悪を防ぐことができます。 以下は、腰痛の初期段階での当面の対策と予防法です。

(1) 適度な運動

①   ウォーキングやストレッチ:腰や体幹を支える筋肉を維持するためには、適度な運動が効果的です。 ウォーキングや簡単なストレッチは、筋肉の緊張を保ち、血流を促進します。

②     体幹トレーニング:腹筋や背筋を鍛えることで、腰への負担を軽減できます。段階初期では、無理なく続けられる軽い体幹トレーニングから始めましょう。

(2) 姿勢の改善

①     正しい姿勢を意識する:座っている時や立っているときの姿勢が腰に負担をかけることが多いため、正しい姿勢を意識することが大切です。意識するだけでも負担を軽減できます。

②     デスクワークの工夫:椅子の高さやデスクの配置を調整し、画面の高さを目線に合わせることで、長時間のデスクワークでも姿勢が崩れにくくなります。

(3) 日常的なケア

①     腰を冷やさない:冷えは筋肉を硬くし、腰痛の原因の一つです。 寒い季節や油断した場所では、腰を温めるために心がけ、血流を良く考えましょう。

②     セルフマッサージや温浴:お風呂で腰回りを温めたり、軽いマッサージをしたりすることで、筋肉のこりをほぐし、痛みの軽減に役立ちます。

(4) 定期的なストレッチ

①     朝や夜のストレッチ:早朝や就寝前に軽いストレッチを行うことで、筋肉の柔軟性を選択、腰痛の予防になります。 特に、腰回しや膝、ふくらはぎの筋肉を伸ばすことで、腰への負担を軽減できます。

(5) 体重管理

①     体重を適正範囲で維持:体重が増えると、腰にかかる負担も増大します。 適正な体重を維持することで、腰への負担を考えることができます。

腰痛は日々の予防が鍵となります。初期の段階からこれらの対策を取り入れることで、腰痛の不安を避け、快適な日常生活を維持する助けになります。

5.腰痛治療の治療院の選び方


腰痛を気にするためには、信頼できる治療院を選ぶことが重要です。治療院の選び方について、以下のポイントを参考にしてみてください。

(1) 専門分野と治療方法を確認する

①     専門分野:治療院には整体、カイロプラクティック、理学療法、鍼灸など様々な分野があります。自分の症状や改善したいことに適した専門分野の治療院を選ぶと、効果的な治療が期待できます。

②     治療方法の特徴:各治療院の治療方針やアプローチ方法も確認しておくと安心です。マッサージや骨格調整、神経ブロック療法など、自分が望む方法や正しい治療を提供しているかを確認しましょう。

(2) 資格と経験を持つ専門家がいるか

①     国家資格の所有者:理学療法士や鍼灸師など、国家資格を持つ専門家が関わっているか確認することも大切です。これにより、信頼できる知識と技術を持つ施術者が対応してくれる可能性がありますが高くなります。

②     経験豊富な施術者:腰痛治療の実績が豊富な施術者は、患者に合わせた柔軟な対応ができることが多いです。経験が豊富な治療院を選ぶと良いでしょう。

(3) 患者とのコミュニケーションを大切にしているか

①     丁寧なカウンセリング:施術前に患者の悩みや生活習慣についてしっかりカウンセリングを行い、原因や対処法について説明してくれる治療院は信頼できます。

②     質問に親身に答えてくれるか:質問や不安に対して丁寧に応えてくれるかどうかも確認のポイントです。

(4) アフターケアの充実度

①     自宅でのケア指導:治療院によっては、自宅でできるストレッチや生活習慣のアドバイスを提供してくれるものもございます。再発防止や日常ケアをサポートしてくれる治療院は、腰痛改善に向けて長期的な効果が期待できます。

②     フォローアップ体制:定期的なチェックやフォローアップをしてくれるかどうかも確認しておくと、腰痛の再発予防に役立ちます。

(5) 口コミや評判をチェックする

①     他の患者の口コミ:口コミサイトや治療院のホームページのレビューで、実際に通っている患者の意見を参考にしましょう。 特に腰痛治療に関する評価や、治療院の雰囲気、施術者対応について確認が大切です。

②     家族や友人の紹介:友人からの紹介も信頼性が高く、実際の経験に基づいているため、安心して通える治療院がすぐに見つかります。

(6) 通いやすさと価格面

①     通いやすさ:自宅や職場からのアクセスが良い治療院を選ぶと、定期的な通院が負担になりません。また、営業時間や予約の取りやすさも確認して先に進みましょう。

②     費用:治療費が明確で、保険適用が可能な場合や施術の範囲がわかりやすい治療院を選んで、安心して通うことができます。

6.まとめ

腰痛治療は、治療院選びが大きなポイントです。信頼できる治療院を見つけることで、腰痛の改善だけでなく、再発予防や生活の質の向上も期待できます。

一人ひとりに合わせた治療。痛みの症状や原因に合わせて一人ひとりに合わせた、アプローチが必要です。腰痛の症状は人によって異なるため、オーダーメイドの治療プランを提供する治療院を選びましょう。より効果的な改善が期待できます。

鍼灸は、腰痛の緩和に効果が期待できる治療法の一つです。体のツボを刺激することで、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげ、自然治癒力を高めるサポートをしてくれます。体の内側からじっくりと改善を目指したい方におすすめです。

ぜひ、お近くの専門の鍼灸院を探してみてはいかがでしょうか。

著者プロフィール 飯島 隆行(いいじま たかゆき)

群馬県伊勢崎市『くにさだ鍼灸整骨院』院長

医師に見放され、長い後遺症の経験から、「命の尊さ」と「信じる力」を大切にする鍼灸師。
経絡治療を得意とし、東洋医学の養生法でアドバイスする。

東京自由が丘 脈診臨床研修会所属 認定治療院

飯島 隆行