【正座ができない・階段がつらい】膝の痛み、年齢のせいとあきらめないでください | 東洋医学で整える鍼灸の力!現場を知る鍼灸師(国家資格)が徹底解説

くにさだ鍼灸整骨院にご相談いただく方の多くが、こんな悩みを抱えています。
「膝の内側が痛い…」
「膝が腫れている…」
「膝に熱感が強くある…」
「膝を伸ばしきれない…」
「膝に水が溜まっている…」
「痛みでガニ股になってきた…」
「階段の昇り降りができない…」
「膝を曲げられず正座ができない…」
「膝にヒアルロン酸注射を打っている…」
「膝の軟骨がすり減っていると医者に言われた…」
特に膝の内側の痛みは、年齢による変形性膝関節症の初期症状であることも多く、放置しておくと歩行困難につながることもあります。
膝痛でお困りであれば、早めに専門家にご相談ください。
目次
1. 東洋医学が考える「膝痛」の本当の原因

病院で「軟骨がすり減っている」と言われても、すべての痛みの原因がそれだけとは限りません。
東洋医学では、膝の痛みを以下のようにとらえています。
症状
- 内側の膝の痛み
- 膝が曲がらない・伸びない
- 熱感・腫れ・水のたまり
- 階段の昇り降りができない
- 長年の痛み・慢性化
東洋医学的な原因
- 腎の衰え・気血の不足・冷え
- 経絡の滞り(特に肝・腎・脾)
- 炎症=湿熱・水毒の停滞
- 筋力低下だけでなく、気血の循環不足
- 気血の虚(きけつのきょ)・陽気の低下
私たち東洋医学の専門家は、痛みや腫れの背景には、加齢による“巡り”の悪化や内臓の働きの低下が深く関係していると考えます。
2. 東洋医学と鍼灸の「膝痛」の特徴

(1) 東洋医学に基づく全身チェック
「膝だけを見る」のではなく、体全体のバランスや冷え・血流の状態・食事や睡眠の影響まで総合的に診ます。
膝だけでなく、腰・お腹・脚の筋力低下も見逃しません。
(2) 経絡(けいらく)とツボを使った鍼灸施術
痛みのある膝周囲に直接刺激を加えるだけでなく、全身のエネルギー(気)と血流の流れを整えることで、回復力そのものを引き出します。
炎症や腫れが強い場合は、熱や水の代謝を促すツボを使います。
(3) 主な使用ツボ例
- 血海(けっかい):膝内側の痛み・血の巡りを改善
- 陰陵泉(いんりょうせん):水分代謝、むくみ改善
- 腎兪(じんゆ):腎の機能を整え、老化や足腰の弱りにアプローチ
3. 自宅でできるセルフケア指導

施術後は、ご自宅で無理なくできる膝周囲の筋力トレーニングやツボ押し・温め方を指導しています。元気な方は、自主的に運動に取り組む意欲も高いので、継続的にフォローします。
(1) 痛みのない、自由な足取りを目指して
「もう歳だから…」
「歩ければそれでいい」
そう思っていた方が、
「また正座ができるようになりました」
「旅行に行っても痛くならなくなったんです」と、笑顔で話してくださる瞬間が、私たちの何よりの喜びです。
どれだけ時間がかかっても、ご自身の自然な回復力を信じて、寄り添い続ける。それが、くにさだ鍼灸整骨院の治療方針です。
(2) 通院の目安と施術のペース
初期(1~2週):痛みと腫れの軽減を目的に集中治療(週2回程の通院)
改善期(3~5週):関節可動域の改善と体質調整(週1回の通院)
安定期(6週目以降):筋力サポートと再発予防のメンテナンス(月2回程度の通院)
4. 鍼灸による膝痛改善の科学的根拠(エビデンス)

(1) 変形性膝関節症(OA)に対する鍼治療の効果
世界的に信頼される研究論文(RCT:ランダム化比較試験)やメタアナリシスでは、次のような結果が報告されています。
- 2010年・BMJ(British Medical Journal)掲載メタアナリシス
鍼治療は、変形性膝関節症(膝OA)において痛みの軽減と機能改善に効果があると示された(BMJ. 2010;341:c5320)
- 2014年・Cochraneレビュー
鍼治療は、プラセボと比較して中等度の痛み軽減効果があると報告(Manheimer et al., Cochrane Database Syst Rev. 2014)
- 2021年・JAMA Network Open
鍼灸は、膝OAの痛み、機能障害、不快感の軽減に有効であると結論づけられている。
これらの結果から、「膝痛に対して鍼灸は統計的に有意な改善効果を示す」と認められています。
(2) 作用機序(なぜ効くのか)についての知見
鍼灸が膝痛を改善するメカニズムは、次のように考えられています。
- エンドルフィン分泌
鍼刺激が脳や中枢神経系を介して「天然の鎮痛物質(エンドルフィン)」の分泌を促す
- 炎症抑制作用
鍼刺激により、サイトカインやプロスタグランジンなどの炎症性物質の生成が抑制される
- 血流改善
鍼灸によって膝関節周囲の血流やリンパの流れが促進され、腫れや熱感の緩和につながる
- 筋肉の緊張緩和
膝関節周囲の筋緊張が緩和し、関節可動域の回復と痛みの緩和につながる
(3) 日本国内でも医療機関が取り入れ始めている
厚生労働省は鍼灸を「医療類似行為」として正式に認可しており、医師の同意書があれば保険適用も可能です。
日本整形外科学会やリハビリテーション医学会でも、非薬物療法の一つとして鍼灸を推奨する場面があります。
西洋医学では「すり減った軟骨」が注目されがちですが、実は血流や炎症の状態、体全体のバランスも大きく関係しています。
鍼灸には、血流を促し、自然治癒力を引き出す働きがあり、海外の研究でもその効果が科学的に認められつつあります
5. よくあるご質問(FAQ)

Q. もう変形が始まっていると言われました。それでも効果はありますか?
変形性膝関節症でも、痛みの軽減・可動域の改善・筋力維持の面で効果が期待できます。早めの対応が大切です。
Q. ヒアルロン酸注射と併用できますか?
併用は可能です。西洋医学との併用で相乗効果が出るケースもありますので、お気軽にご相談ください。
Q. 膝以外にも腰や股関節が痛いのですが、診てもらえますか?
はい、もちろん対応いたします。膝の痛みは体全体のバランスとも関係しているため、併せて診ていきます。
膝痛は、放置すると悪化する可能性があります。一人ひとり、膝痛の原因が違うので、症状や改善法も異なります。専門家に相談し、ご自身に合った改善をめざしてください。