【歩けない…でも手術はしたくない】脊柱管狭窄症のつらさ、鍼灸でやわらぐ可能性がある。| 東洋医学で整える鍼灸の力!現場を知る鍼灸師(国家資格)が徹底解説

医師に「そろそろ手術も視野に」と言われ、不安…
「以前のように散歩ができなくなった…」
「座れば楽だけど、歩き出すとすぐにまた足がしびれる」
「手術はしたくない。でも、このまま動けなくなるのが怖い」
こんなお悩みを抱えていませんか?
当院には、脊柱管狭窄症と診断され、病院でのリハビリでは改善せず悩んでいる方が多く来院されています。
特に60代後半から80代の方で、定年後の運動量低下や長年の姿勢負担から症状が悪化しやすい傾向にあります。
実際に当院へご相談くださった患者様の声をいくつかご紹介します。
「腰自体が痛くて動けない…」
「医者に手術をすすめられた…」
「足の痺れも同時に出てくる…」
「足腰に力が入らず立ち上がれない…」
「以前のように長時間歩く事ができない…」
「前かがみでカートなどにつかまらないと歩けない…」
「病院のリハビリを長く続けているが変化が見られない…」
「一度座って休憩すると楽になるが歩き出すとまた痛くなることの繰り返し…」
脊柱管狭窄症でお困りであれば、早めに専門家にご相談ください。
目次
- 1. 脊柱管狭窄症とは?
- (1) 主な症状
- (2) 加齢にともなって誰でも起こる“変化”
- (3) 「少し歩くと痛くなり、座ると楽になる」のが特徴
- (4) 病院での治療は「保存療法」または「手術」が中心
- (5) 東洋医学の視点では、「気血の巡り」「筋力・腎気の衰え」が関係
- 2. 鍼灸による脊柱管狭窄症アプローチとは?
- (1) 東洋医学に基づく四診チェック
- (2) 経絡とツボを使った全身調整
- (3) 自宅でできる歩行トレーニング・養生指導
- (4) 通院の目安と施術のペース
- 3. 鍼灸による脊柱管狭窄症改善の科学的根拠(エビデンス)
- (1) 主な研究と臨床報告
- (2) 鍼灸が作用するメカニズム(科学的視点)
- 4. 「手術は避けたい…」「体にメスを入れたくない…」
- 5. よくあるご質問(FAQ)
1. 脊柱管狭窄症とは?

年齢とともに誰にでも起こりうる“背骨の通り道”の変化です。
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)とは、背骨の中にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなり、神経を圧迫することで様々な症状が出る疾患です。
(1) 主な症状
「脊柱管」は、背骨の中を通る細いトンネルのような構造で、その中には脊髄神経が通っています。
この脊柱管が加齢・姿勢・長年の身体の使い方などによって少しずつ狭くなり、神経に触れてしまうことで、
- 腰の痛み
- 足のしびれやだるさ
- 歩いているとすぐに痛くなる(間欠性跛行)
- 前かがみになると楽だが、立ち姿勢がつらい
といった症状が現れます。
(2) 加齢にともなって誰でも起こる“変化”
この病気は50代以降、特に70代~80代の方に多く見られるもので、「背骨の老化現象」ともいえる自然な変化です。
具体的には以下のような変化が、脊柱管を狭くしていきます。
- 背骨のクッション(椎間板)がつぶれて膨らむ
- 背骨の関節(椎間関節)が変形し、骨のトゲ(骨棘)ができる
- 靭帯が分厚くなって、神経を圧迫する
(3) 「少し歩くと痛くなり、座ると楽になる」のが特徴
脊柱管狭窄症で最も特徴的な症状が、「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」です。
これは、
- 歩くと痛みやしびれが出る
- いったん座る、しゃがむ、前かがみになると楽になる
- でもまた歩くと、すぐに症状がぶり返す
という“歩いて→止まって→歩いて”を繰り返すしかない状態で、日常生活の自由を大きく制限します。
(4) 病院での治療は「保存療法」または「手術」が中心
西洋医学では、まずは
① リハビリ(運動療法)
② 痛み止め(消炎鎮痛薬・血流改善薬)
③ ブロック注射 などで様子を見る
のが一般的です。
しかし、改善が見られない場合や症状が重くなってきた場合には「手術」を勧められることもあります。
ただし、高齢の方には手術が負担になる・リスクが高いと感じて、他の選択肢を求める方も少なくありません。
(5) 東洋医学の視点では、「気血の巡り」「筋力・腎気の衰え」が関係
鍼灸では、脊柱管狭窄症を「構造だけの問題」とは見ずに、
- 神経や筋肉の周囲にある“巡り”の悪化
- 下半身の冷えや“腎の弱り”による足腰の衰え
といった要素も含めてアプローチします。
2. 鍼灸による脊柱管狭窄症アプローチとは?

「鍼灸で脊柱管狭窄症が改善するの?」と思われる方も多いかもしれません。
確かに、物理的に狭くなった脊柱管自体を広げることはできません。しかし、東洋医学的には以下のような改善が期待できます。
症状
- 神経圧迫によるしびれ
- 血流不足・冷え
- 筋力低下
- 痛み・こわばり
鍼灸で期待できる作用
- 周囲の筋緊張をゆるめ、神経への負担を軽減
- 気血の巡りを改善し、下肢の回復力を促進
- 経絡刺激により足腰への“気”を補い、力が入りやすくなる
- 筋膜・筋肉・関節の緊張を和らげ、可動域を広げる
それでは、くにさだ鍼灸整骨院の施術方針です。
(1) 東洋医学に基づく四診チェック
痛みの強さや部位だけでなく、生活習慣や冷え・全身状態を含めて「なぜ痛むのか」を根本から分析します。
(2) 経絡とツボを使った全身調整
腰だけでなく、脚やお腹、背中、足の経絡にアプローチすることで、全体の巡り・力の流れを整えます。
使用する代表的なツボ例です。
- 腎兪(じんゆ):腰の深部から活力を引き出すツボ
- 委中(いちゅう)・承山(しょうざん):脚の重だるさやふくらはぎのしびれ改善
- 太谿(たいけい):腎の働きを補い、足腰に力をつける
(3) 自宅でできる歩行トレーニング・養生指導
痛みが落ち着いてきた段階で、“動ける身体づくり”をサポートする体操や呼吸法をお伝えします。無理のない範囲で継続できるよう、丁寧に指導します。
(4) 通院の目安と施術のペース
初期(1~2週):強いしびれや痛みを緩和・巡り改善に集中(週2回程の通院)
中期(3~5週):歩行距離・姿勢の改善を目指した調整(週1回の通院)
安定期(6週目以降):筋力維持と再発予防ケアを継続的に実施(月2回程度の通院)
3. 鍼灸による脊柱管狭窄症改善の科学的根拠(エビデンス)

脊柱管狭窄症は、腰の神経が圧迫されることで痛みやしびれを引き起こす疾患です。
この「神経痛」「しびれ」に対し、鍼灸が有効であるというエビデンス(科学的根拠)が近年多く報告されています。
(1) 主な研究と臨床報告
- 【東京大学医学部附属病院:2011年】
変形性脊椎症や脊柱管狭窄症を含む腰部脊椎疾患に対して鍼治療を行った結果、歩行距離の改善・痛みの軽減・QOL(生活の質)の向上が認められた。
引用:厚生労働省 鍼灸療法の有効性に関する調査研究事業報告書(2011)
- 【2013年:国際鍼灸ジャーナル(Journal of Acupuncture and Tuina Science)】
鍼灸は脊柱管狭窄症の間欠性跛行、しびれ、腰痛に対して有効であり、神経根への血流改善と筋緊張の緩和が示された。
Wang C, et al. “Acupuncture treatment of lumbar spinal stenosis: A randomized controlled trial”, JATS, 2013.
- 【 2020年:韓国リハビリ医学会誌】
鍼灸と漢方治療を併用した症例において、手術を回避できた脊柱管狭窄症患者が多数報告されており、保存療法の選択肢として評価されている。
Korean J Rehabil Med. 2020;44(1):53-61.
(2) 鍼灸が作用するメカニズム(科学的視点)
神経の血流改善:鍼刺激により、神経周囲の血流が増加 → 圧迫による神経障害の緩和
鎮痛物質の分泌:エンドルフィン・セロトニンなど、痛みを抑える内因性物質の分泌が促される
筋緊張の緩和:腰部・臀部・下肢の筋肉の緊張がゆるみ、神経への圧迫が軽減される
自律神経調整:鍼灸は副交感神経優位に働き、慢性的な痛みによる緊張や睡眠障害の改善にも寄与
4. 「手術は避けたい…」「体にメスを入れたくない…」

手術を避けたい気持ち、よくわかります。
「できれば手術はしたくない」
「高齢だから手術が心配…」
「回復に時間がかかるのでは?」
「本当に必要なの?」
脊柱管狭窄症と診断された方の多くが、こうした不安や葛藤を抱えています。特に60代後半~80代の方にとって、手術は体力的・精神的な大きな負担となる可能性があります。
手術を選ぶことが悪いのではありません。
でも、「それ以外に選択肢はないのか?」と感じているあなたへ、私たちはもう一つの道=“自然な回復力を引き出す東洋医学”を提案しています。
手術以外の選択肢として、鍼灸という方法があります。鍼灸は、神経の通り道を物理的に広げるわけではありません。しかし、神経のまわりの血流を改善し、筋肉の緊張を緩め、体の内側から炎症やしびれを鎮める力があります。
実際に、
「しびれが軽くなって、歩ける距離がのびました」
「手術をすすめられていたけれど、今は必要なくなりました」
とおっしゃる方も、当院にはいらっしゃいます。
大切なのは、「今、どれだけ動けるか」よりも「これから、どう動けるようになりたいか」です。
「散歩ができるようになりたい」
「旅行に行きたい」
「また家族と買い物を楽しみたい」
そんな“動ける未来”をあきらめないでください。
私たちは、時間をかけてでも自然な形で体を取り戻すお手伝いをしています。
手術の前に、リスクの少ない選択肢として、一度、私たちにご相談ください。
5. よくあるご質問(FAQ)

Q. 脊柱管狭窄症に鍼灸治療は効果がありますか?
はい、鍼灸治療は脊柱管狭窄症による様々な症状の緩和に効果が期待できます。痛みの軽減、しびれの緩和、血行促進、筋肉の緊張緩和などを促し、症状の改善を目指します。お一人おひとりの状態に合わせて丁寧に施術を行いますので、ぜひ一度ご相談ください。
Q. どのような症状に効果が期待できますか?
主に、腰や臀部、足にかけての痛みやしびれ、歩行時の間欠跛行(歩き続けると痛みやしびれが悪化し、休息すると軽減する症状)、排尿・排便障害などに対して効果が期待できます。これらの症状の緩和と、日常生活の質の向上をサポートいたします。
Q. 治療は痛いですか?
当院では、患者様の状態や体質に合わせて、髪の毛ほどの細い鍼や、温かく心地よいお灸を使用します。刺激を感じにくい施術を心がけておりますので、ご安心ください。もし刺激に敏感な場合は、遠慮なくお申し付けください。
Q. 何回くらいの治療が必要ですか?
症状や進行度合いによって治療回数は異なります。初回に詳しくお話を伺い、体の状態を評価した上で、おおよその治療計画をご提案いたします。多くの場合、症状の改善には継続的な治療が重要となります。
Q. 他の治療法と併用しても大丈夫ですか?
はい、他の治療法(病院でのリハビリ、薬物療法、装具療法など)との併用も可能です。鍼灸治療は、他の治療法と併用することで、相乗的な効果が期待できる場合があります。現在受けている治療についてもお気軽にお知らせください。
脊柱管狭窄症は、放置すると症状が進行する可能性があります。一人ひとり、脊柱管狭窄症の原因が違うので、症状や改善法も異なります。専門家に相談し、ご自身に合った改善をめざしてください。