椎間板ヘルニアと診断され、病院に通ってもなかなか改善しないとお悩みの方も多いでしょう。そのような方におすすめなのが、鍼灸治療です。
鍼灸治療を行うことで椎間板周辺の血流が良くなり、ヘルニアの消失を促せます。また神経を鎮静させることで痛みが軽減する効果や、筋肉を緩めて身体のバランスを整える効果も期待できます。
今回は、椎間板ヘルニアの原因や、改善するための鍼灸治療について解説します。
椎間板ヘルニアとは
椎間板ヘルニアとは、椎間板の中にある髄核(ずいかく)というゼリー状の組織が一部飛び出して神経を圧迫する状態のことです。
椎間板は椎骨同士をつないでいて、クッションのような役割を果たしています。しかし椎間板が突出すると近くにある脊髄、神経を圧迫するため痛み、しびれなどの症状が表れます。
また、椎間板ヘルニアは腰に症状が出やすいのが特徴です。無理に体を動かすと症状が悪化することがありますので安静にすることを心がけましょう。
椎間板ヘルニア種類・症状
椎間板ヘルニアは、生じた箇所により症状が異なります。椎間板ヘルニアには頸椎(けいつい)椎間板ヘルニア、胸椎(きょうつい)椎間板ヘルニア、腰椎(ようつい)椎間板ヘルニアの3種類があります。それぞれの症状は以下の通りです。
種類 |
症状 |
頸椎椎間板ヘルニア(首) |
肩こりや首・肩甲骨・腕の痛みから始まり、頭痛やめまい、しびれが生じることがある |
胸椎椎間板ヘルニア(胸) |
足がしびれ、力が入らなくなることもある |
腰椎椎間板ヘルニア(腰) |
腰やお尻部分が痛み、下半身に力が入りにくくなることがある |
椎間板ヘルニアの原因
椎間板ヘルニアの発症原因として、普段の姿勢や動作などから椎間板に強い圧力がかかり、椎間板に変性をもたらすことがあげられます。
椎間板には、座る、前屈みになるといった日常生活でも頻繁に行う動作であっても、体重の約2.5倍の圧力がかかるといわれています。日常生活での動作を制限することは難しいので、身体に負荷がかかりにくい良い姿勢を保つように心がけることが予防の一つです。
病院では椎間板ヘルニアに対してどのような治療を行う?
椎間板ヘルニアで病院に行く場合、整形外科を受診しましょう。治療方法は、保存療法と手術療法があります。
保存療法では自然治癒するのを待つのが目的です。コルセットなどの装具で固定して動作を適度に抑制して悪化を防ぎ、痛みに対しては麻酔や薬剤で痛みを抑えます。そして痛みが落ち着いたら筋力を強化するための運動や、専用の器具で身体を牽引することもあります。
手術療法が行われるのは保存療法を行っても良くならなかった場合や、日常生活に支障があり本人が希望した場合などです。手術は突出した椎間板を切除する、金属で椎骨を固定するなどがあります。また椎間板内に酸素を含んだ薬剤を注射することもあります。
椎間板ヘルニアに対する鍼灸治療の効果
病院の保存療法では良くならないが、手術はしたくないなどの理由で病院での治療に抵抗がある方は鍼灸治療がおすすめです。
ここからは、椎間板ヘルニアに対して、鍼灸治療でどのような効果が期待できるのかを解説します。
神経を鎮静させ、痛みを軽減させる
鍼の刺激には神経根への圧迫を軽減する効果があります。そのため、痛みが生じている部分の神経を鎮静させ、痛みを解消する効果が期待できます。
椎間板周辺の血流を良くして、ヘルニアの消失を促す
鍼灸治療には血流を良くする効果が期待できます。椎間板周辺の血流を良くすることで、椎間板ヘルニアのタイプによっては、飛び出た椎間板を血管が回収することが期待できます。
筋肉を緩め、身体のバランスを整える
背中や腰の筋肉が硬いと、椎間板への負荷が増えてしまうことが懸念されています。しかし、鍼をすることで筋肉の伸長張力が低下することが期待できます。つまり、関節の可動域が広がり、円滑性が増すことが期待できるということです。
椎間板ヘルニアが悪化・再発しないよう予防することも大切
腰痛の多くは、日常生活の中での何気ない姿勢や動作で引き起こされます。例えば長時間同じ姿勢でいることや、物を持ち上げる動作は実は腰に大きな負担がかかっています。
日頃から腰への負担を減らすように意識することが椎間板ヘルニアの悪化や再発防止法の一つです。ストレッチ、筋力の強化、体重の増加に気を付けることも大切ですので日頃から意識しましょう。
良い姿勢を心がけ、動作時は身体に負担をかけ過ぎない
椎間板ヘルニアには姿勢や動作が大きく影響します。姿勢については、座っているだけでも腰には負担がかかっています。長時間同じ姿勢にならないよう適度に休憩して、身体に負荷がかかり続けないようにしましょう。腰はもともと若干反っているので、無理のない程度に背筋を伸ばすのが理想の姿勢です。目安は軽く胸を張った際に少しお腹に力が入る状態です。
また、物を持ち上げる、前屈みになるなどの動作をする際は「デリック姿勢」と呼ばれる姿勢にならないよう注意しましょう。デリック姿勢とは、膝を伸ばして前屈みになり、背中を丸めて物を持ち上げる動作のことです。腰に負荷が集中してしまい、思わぬ怪我につながる恐れがある大変危険な姿勢です。
反対に、良い姿勢は「スクワット姿勢」と呼ばれます。スクワット姿勢とは膝を曲げて骨盤を前傾させ、背筋を伸ばして首を起こした状態のことです。負荷が分散され、椎間板ヘルニアになるリスクを下げますのでスクワット姿勢を意識しましょう。
筋力を強化し、柔軟性もアップさせる
椎間板ヘルニアを予防、再発防止するためには、筋力の強化や柔軟性をアップすることも大切です。筋力を強化することで偏りのないバランスの良い身体になります。特に背筋や腹筋を鍛えることによりお腹周りの筋肉が自然のコルセットとなり負担に強い腰が作れます。
また、身体の柔軟性は痛みの軽減につながるのでストレッチを行うようにしましょう。身体をひねる、仰向けになり両膝を曲げて足をかかえる、仰向けになり腰を持ち上げるなどのストレッチが効果的とされています。ただし発症直後や症状が強いときには控えましょう。
椎間板ヘルニアにお悩みの方は「くにさだ鍼灸整骨院」にお越しください
今回は、椎間板ヘルニアに対する鍼灸治療の効果についてご紹介しました。鍼灸治療は神経を鎮静させ、痛みを軽減します。また、椎間板周辺の血流を良くすることで突出した椎間板を血管が回収し、ヘルニアの消失を促すことが期待できます。さらに、硬筋肉を緩めることで椎間板への負荷が減ることが期待できます。
「くにさだ鍼灸整骨院」は、一人ひとりの悩みに合わせた施術を行い、根本改善を目指します。時間をかけてカウンセリング・検査を行い、結果をもとに鍼灸治療でしかできないアプローチをして症状を改善していきますので、伊勢崎市で椎間板ヘルニアに関してお悩みの方はくにさだ鍼灸整骨院にご相談ください。