お灸と聞くと、「皮膚の上で火をつけるので熱いのではないか」「熱いのが苦手な自分にできるだろうか」「火傷をしないか心配」と、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。お灸を据える(すえる)という言葉があるように、「お灸=熱い」というイメージを抱く方もいるでしょう。
そこで今回は、お灸の熱さについて詳しく解説します。お灸がどの程度熱いものなのか、痛いほどの熱さを感じたときはどうすれば良いのかについて触れていくので、お灸に興味がある方はぜひ参考にしてください。
お灸に期待できる効果とは
<お灸に期待できる効果>
- ツボへの熱刺激によって身体の「めぐり」が良くなる
- もぐさの精油成分によるリラックス効果が期待できる
それぞれの効果について解説します。
ツボへの熱刺激によって身体の「めぐり」が良くなる
身体のめぐりが滞り、老廃物が溜まった箇所にお灸を使うと、熱刺激によって身体のめぐりを改善する効果が期待できます。
身体のめぐりが滞ったことによる冷えや体調不良にアプローチできるため、血行が悪いなど体調に悩みがある方におすすめです。
もぐさの精油成分によるリラックス効果が期待できる
お灸にはもぐさと呼ばれるヨモギの葉が使われており、ヨモギの精油成分である「チネオール(シネオール)」のリラックス効果が期待できます。
チネオールの芳香によって、緊張していた筋肉をほぐし自律神経を整えられるため、身体の不調だけでなく心のバランスを整えることも可能です。また、チネオールは炎症や痛みを和らげる作用があるといわれているので、身体の痛みが気になる方にも適しているでしょう。
お灸は熱い?熱くない?
結論、お灸は火傷するほどの熱さではなく、心地好い温熱で利用できます。しかし、お灸の種類によって熱の感じ方が異なるため注意が必要です。
<お灸の種類>
- 直接灸
- 間接灸
直接灸とはもぐさ(ヨモギ)を直接皮膚に乗せて着火させることで、快痛といえる一瞬の熱さを感じるお灸です。
間接灸はもぐさと皮膚の間に空間が作られているため、じんわりとした気持ち良い温かさを継続的に感じられます。種類によって熱さが変わりますが、どちらも我慢できない熱さではありません。
血行不良が改善されると、熱いと感じるようになる
心地好い温かさが続いているときは血行不良を改善している途中ですが、熱いと感じる・ピリピリした刺激がある場合は、お灸による血行不良の改善が完了したサインだといわれています。痛みのような熱を感じた際には、すぐに施術者に伝えてお灸を外してもらいましょう。
お灸が熱いときに考えられる理由
お灸は基本的に心地好い熱さですが、着火後すぐに痛みのような熱さを感じる場合もあります。お灸が熱いときに考えられる原因は以下のとおりです。
<お灸が熱いときに考えられる原因>
- 熱さの感じ方には個人差がある
- 体調によって熱さの感じ方が異なる
- 気温や湿度によって熱いと感じる場合がある
- ツボがずれている可能性もある
下記にて、それぞれの原因について詳しく解説します。
熱さの感じ方には個人差がある
熱さの感じ方には個人差があるため、心地好い温感だと思う方もいれば熱いと感じてしまう方もいます。お灸で痛みのような熱さを感じる場合、「他の人は心地好い熱さだと言っているから」と、我慢する必要はありません。
熱い状態で施術を続けると、火傷や水疱ができてしまう恐れがあるので注意が必要です。
体調によって熱さの感じ方が異なる
体調の変化によって、熱さを感じる程度が変わる場合もあります。前回は心地好い熱さだったのに、今回は痛みのような熱さを感じるというケースも考えられます。
お灸をする際は自分の体調を確認し、無理のない範囲で施術を受けましょう。
気温や湿度によって熱いと感じる場合がある
天候や気温、湿度によってお灸が熱いと感じることがあります。お灸をする度に熱の感じ方が異なる場合もあるので、自分が熱いと感じたときの気温や湿度を確認しておくと良いでしょう。
自分でお灸をしている場合も、火が消える前でもお灸を外すようにしてください。台座が熱くて触れないときは、指先を水で濡らしてから触ることをおすすめします。
ツボがずれている可能性もある
お灸は熱いと思ったときが外しどきといわれており、すぐに熱くなる場合はツボがずれている可能性があります。
施術者がいる場合は、熱い旨を伝えてお灸の場所を変えてもらうようにしましょう。
自分でお灸をする場合は、場所がずれても副作用などは起きないので、どのツボが良いのか探しながら利用することをおすすめします。
お灸が熱いときの対処法
施術中にお灸が熱いと感じたときには、施術者にすぐに伝えましょう。熱さを我慢する必要はありませんし、熱い状態のまま施術を続けると火傷をしてしまう恐れがあります。
お灸は温度を調整できるため、熱さが気になる場合は遠慮なく相談してください。また、自分でお灸をしている場合も、熱いと感じたときには無理をせずに取り外しましょう。
お灸が熱くないという場合も!考えられる理由は?
「お灸=熱い」というイメージが強い一方で、実際に利用するとお灸が熱くない場合もあります。お灸は熱さが必要というわけでないので、熱さを感じなかったとしても安心してください。
<お灸が熱くないときに考えられる理由>
- 血行不良など悪いところに当たっている
- 冷えが強いと熱を感じにくくなる
下記にて、お灸が熱くないときに考えられる理由について解説します。
血行不良など悪いところに当たっている
お灸を当てているツボが熱さを感じない場合は、血行不良や身体の機能が弱まっているなど、不調があると考えられます。「お灸の熱さを感じない=身体の悪いところに当たっている」といえるので、むしろ良いサインだといえるでしょう。
お灸の熱さを感じたい方は、施術者に相談して温熱を調整してもらうことをおすすめします。
冷えが強いと熱を感じにくくなる
身体の冷えが強いと、お灸の熱を感じにくくなる場合もあります。冷え性の方や気温が低い日のお灸などは、お灸の温熱を感じず物足りないと思う方もいるかもしれません。
温熱が物足りないと思ったときには、施術者に相談し温熱レベルを上げてもらうことをおすすめします。また、お灸を繰り返し利用することで熱を感じ始める方や、天候や気温によって熱の程度が異なる方もいるため、施術ごとに様子を見ましょう。
お灸を受けたい方は「くにさだ鍼灸整骨院」へお越しください
今回は、お灸は熱いのか・熱くないのかについて解説しました。お灸は心地好い温度で利用できますが、個人差や体調・天候によって痛みのような熱さを感じる場合もあります。熱いと感じたときは無理をせずに施術者に相談し、温熱レベルを下げてもらうなどの対処をしてもらいましょう。
また、お灸が熱くないと感じる場合もあり、原因として冷えが強い・身体の悪いところに当たっていることが考えられます。「お灸が熱い=効果が期待できる」というわけではないため、温熱を感じなくても不安に思う必要はありません。
自分が心地好いと思える範囲の温熱で、リラックスしてお灸を利用することが大切です。
「くにさだ鍼灸整骨院」では、凝っている肩や腰に鍼を打つ・お灸を据えるなどの鍼灸治療をしています。血流改善や筋肉の凝りをほぐすだけでなく、内臓や精神面にもアプローチも可能ですので、伊勢崎市や太田市などでお灸の受療を考えている方は、ぜひくにさだ鍼灸整骨院にお越しください。