はり、灸治療を受けた後にお体に生じる反応について
はり灸治療を初めて受けられる方へ ~術後の注意点と安心して受療していただくために~
当院では、初めてはり灸治療を受けられる方に、術後のお身体の変化と冷静に向き合っていただけるよう、必ず以下のご説明をしております。あらかじめ読んでいただくことで、はり・灸に対する不安が和らぐかもしれません。
好転反応(瞑眩:めんげん)について
鍼治療には薬のような副作用はありませんが、治療後に体が良い方向へ変化する過程で「瞑眩(めんげん)」と呼ばれる反応が出ることがあります。
だるさ:治療後1~2日間は、筋肉痛のような「だるさ」を感じることがあります。これは血行改善や組織修復が進む過程で代謝が活発になるためです。
患部の痛み:長く続いていた症状では、筋肉が固まり血行不良で痛みを感じにくくなっている場合があります。鍼治療で血流が改善すると、回復過程で痛みやコリを再び感じることがあります。
別の部位の痛み:症状が強い部分が改善すると、次に隠れていた部位の痛みを感じることがあります。よくある反応なのでご安心ください。
内出血について
鍼は非常に細いものですが、まれに毛細血管に当たり内出血が起こることがあります。
血流の悪い部位では血管がもろくなっているためです。
内出血は2~3日で薄くなり、遅くても2週間程度で自然に消えます。
見た目に驚かれる方もいらっしゃいますが、心配はいりません。
入浴について
注射のように入浴を控える必要はありません。
ただし以下の点にご注意ください。
術後3時間以上あけてから入浴してください。
38℃前後のぬるめのお湯で浸かるのがおすすめです。リラックス効果が高まり、治療効果も持続しやすくなります。
飲酒について
治療当日の飲酒は ビール1本程度まで にとどめてください。
飲酒直後は副交感神経が優位になりリラックスできますが、数時間後には交感神経優位に切り替わり、睡眠中の組織修復力が低下してしまいます。
はり治療の効果を十分に引き出すために、控えめがおすすめです。
ただし「どうしても飲まないと落ち着かない」という方は、無理せずご自身の生活リズムに合わせてください。